ブラン・ドゥ・シィ―(Plan・Do・See)は、まちづくりを進める上でも大切ですね。イベントの後の反省会や来年度事業の計画立案において、効果的・効率的に実施する上で、欠かせない作業となります。とりわけ、大きなイベントでは、終わった後、熱が冷めないうちに、良かった点と課題をみんなで話し合い、次にステップアップすることが重要です。

●夏まつりの反省会を開催しました

 4年ぶりの夏まつりは、地域ぐるみで取り組んだ結果、これまでにない人でにぎわいました。9月10日、夏まつりの反省会として、まちづくり協議会を開催しました。主な意見等は次のとおりです。

・チケットの配布方法に関すること(公平性。事前配布の可能性。当日配布の需給の困難性。)
・チケットの有償・無償の是非について(全部ではなく一部有償化。無償の場合の当日販売、金銭教育も必要。)
・開催時期・日程に関すること(猛暑の夏をずらせないか。花火以外の日の土曜日開催。)
・運営体制に関すること(自治会等の役員交代時期にあたり開催までの時間がないことから、再来年に向けて、うまく引き継ぎできるような流れを来年の夏まつりの時点から意識。委員の負担は生じても企画会議の回数を重ねる。役員等の交代による影響。)
・夏まつりの趣旨に関すること(三世代交流等、夏まつりの開催趣旨に即した内容・方法・予算を精査。)
・その他(収支報告を後日提出。駐車場の確保は困難。行灯の照明をローソクからLEDにできないか。他地区の夏まつりの開催内容も参考に。)

など、活発に意見が交わされました。
 具体的な提案としては、①過去に、自治会を通じて、チケットの販売を行ったが、自治会の負担が大きいため翌年から取りやめたが、無償配布なら、負担は少ないかもしれないこと、②三世代交流の趣旨から、盆踊りも組み入れることも検討してはどうか、など。
 また、全体を通じて、①チケットの配布方法、開催時期、企画内容などについて、過去の取り組みを把握し参考にすること、②特に役員交代時期には、夏まつりの意義を共有し合うこと、③開催目的を達成するには、自治会を中心に地域ぐるみの取り組みが必要なこと、などの基本的な事項が改めて浮き彫りとなりました。
 これらを踏まえ、次回以降の会議で、来年度に向けた具体的な打ち合わせていくこととしました。
 
【ヒント】今回の意見交換の内容を踏まえ、他地区の取り組みなども参考に、例示しました。

●「開催時期」に関して・・・秋は、防災訓練やウォーキングはじめ、学校、地域、まちづくり協議会のイベント・行事も多い季節です。その中で行事を増やすのではなく、同時開催することで、事業の多目的化が図られ、役員の負担を軽減し、地域ビジョンにも掲げる効果的・持続的なまちづくりを具現化できる可能性も…。

●「夏まつりの目的」に関して・・・「三世代交流」、「青少年育成」、「地域の歴史文化の継承」、「地域の連携」など。言い換えれば、これらを達成するためには、地縁(コミュニティ)組織の強化が必要です。そこで例えば、夏まつりの催しの一つとしてフリーマーケットを企画するとしましょう、自治会や各種団体を通じて販売の参加申し込みをしてもらうようにすれば、団体に負担は生じますが、組織の加入促進や認知度向上に一役買うかも…。また、自治会や各種団体もマーケットに参加すれば、活動費の一助になるかも…。

●「盆踊りの提案」に関して・・・他の多くの地区が夏まつりに盆踊りを取り入れています。当地区では、音量が近所迷惑とのことで中断に至っていますが、夏まつりの1コーナーとして音量を絞ったり、今は空調が整備された体育館内で行えば、再開は可能かも・・・。また、公民館サークルの指導を当日受けたり、子どもたちへの事前授業をお願いすれば、学んだことをまちづくりに生かすという、公民館活動・生涯学習の趣旨を具現化する波及効果も得られますね。

●行灯をローソクからLED照明に変えてはどうか・・・山県市のイベントでスカイランタンを空に飛ばした記事が新聞に載っていました。LED照明で、空中に7mほど浮かぶそうです。吊るすだけでなく、アクションが伴なうそんな企画も面白そうですね。実験して検討してみても…?

●「事務局体制」に関して・・・指摘された企画会議の開催を増やしたり、役員交代による課題などを克服することは、夏まつりの事業に限られるわけではありません。自治会や各種団体などの連携機能とも言えるまちづくり協議会が、一部の委員に負担が集中し過ぎないように役割をシェアし合い、その機能を存分に発揮できるような事務局組織の在り方について、この機会に話し合いたいですね。

【5年度の夏まつりの記録と開催趣旨】


夏まつり記録写真・反省会用 夏まつり・展示パネル