岐阜市の自治会・各種団体の歴史(順不同)
〇自治会
昭和24年、当時22の全小学校下(現「校区」)に、現在の自治会連合会の前身である「弘報委員會」が組織された。当時、市民にとっては「相互扶助と市政参加」のため、市にとっては「広報広聴」を通じて、市政の民主化促進を目的とした。今日は、新成人を祝う会、敬老会など(市との協働事業)、文化祭・運動会など(地域連帯活動)、地域の各種団体の支援活動等を住民参加で展開している。また、まちづくり協議会の運営基盤としての役割が期待されている。
〇社会福祉協議会支部
市の社会福祉協議会は、昭和33年に民生委員協議会を母体に発足、昭和53年(1978)~55年に地区ごとに支部が結成され、民生委員のほか、自治会や各種団体代表が参画して福祉活動を展開している。
〇民生委員・児童委員協議会
昭和3年に「方面委員制度」の名称(県内は「奉仕委員」)で全国に普及していた制度が、昭和21年に民生委員に改称され、昭和22年の児童福祉法の制定により児童委員を兼ねることになる。昭和30年、現在の民生委員・児童委員協議会が組織され、各地域に寄り添った活動を展開している。
〇老人クラブ
老人福祉法の制定(昭和38年)を見越し、昭和37年に市老人クラブが結成される。かつて地域活動の原動力となった青年団のように、成熟社会において豊かな経験を活かした地域活動の担い手として、更に高齢者の幅広い活動が期待されている。
〇母子福祉会
昭和26年、未亡人母子福祉連合会が、戦争遺族を中心とする1,500世帯で結成されたのが始まり。昭和37年(1962)には母子寡婦福祉連合会に名称変更、昭和54年に各地区に母子寡婦福祉会が組織され (昭和57年に母子福祉会に改称) 、地域に即した活動を展開している。
〇日本赤十字奉仕団
西南戦争(明治10年)を契機に設立された博愛社が、明治20年、日本赤十字社に改称。明治28年に岐阜支部が設置され、各小学校に少年赤十字団が組織された。昭和39年に、市赤十字奉仕団を結成、分団が各地区に組織され、各種奉仕活動に従事している。
〇消防団
地域自衛のための町火消の歴史は古く、旧岐阜町74戸が焼失した明和5年(1768)の大火後の明和7年(1770)に結成された「一文字組」が最初とされる。現在、中・北・南の3消防団と39分団が結成されている。また、全校区に市民消火隊、昭和51年に女性防火クラブ、昭和55年に少年消防クラブ運営協議会が設立され、世代を超えた取り組みが行われている。
〇水防団
各地域の水防組は、昭和31年に水防団に統一された。全国的に消防団が水防活動を兼ねる中、岐阜市では、専任水防団として防災や被災時の救援救助等、人命に関わる自衛の活動を展開している。
〇女性防火クラブ
昭和50年に市民消火隊が、大規模地震時の初期消火活動、延焼防止を目的に各地区に結成され、翌昭和51年に女性防火クラブが誕生した。
〇交通安全協会
昭和30年代以降、全国で交通事故が急増する中、地域では自主的に交通安全の取り組みが始まる。その後、昭和40年に岐阜中・南・北地区交通安全協会及び各地区に分会が結成された。
〇女性の会
昭和21年に、市の婦人会連合会が誕生。当時は引揚者の出迎えや闇行為追放運動を展開、その後、衛生思想の向上をはじめ、新生活運動を展開した。平成18年に、女性の会連絡協議会と改称。自治会連合会に婦人部を設置する地区もあり、組織のほか、人権学習など活動内容にも変化が生じている。
〇青少年育成市民会議
昭和41年、市が青少年愛護・非行防止都市宣言、昭和44年に、市青少年育成市民会議設立。昭和46年、各校区に青少年育成会が組織され、現在は、家庭部会、少年育成部会、青年育成部会、社会環境部会の4専門部会があり、地区に根付いた活動を展開している。
〇小中PTA
「教育自体が学校だけではなく、家庭や地域社会の協力によって行なわれるべき」とするPTAの理念のもと、昭和22年には多くのPTAが各校区に発足、翌年には市PTA連合会が結成された。
〇子ども会
終戦後、町内会やPTAによって結成された800団の子ども会は、昭和36年以降、PTAの校外補導委員会を中心に、町内子ども会が普及しはじめ、昭和40年には1,500団になる。昭和41年から、各地区に子ども会育成協議会が結成された。昭和58年(1983)にPTAから独立し、子ども会育成連合会となり、地区ごとに特色ある活動を展開している。
〇体育振興会
昭和22年、野球、水泳、陸上に各種競技や青年団などを加えて市の体育協会が発足。昭和31年、岐阜国体誘致を契機として各地区に体育委員会が、昭和42年に市の体育指導員会が結成され、組織的な活動が行われるようになる。昭和43年頃、体育振興会として再結成された。
〇スポーツ少年団
スポーツ少年団の本部は昭和41年(1966)に設立される。それ以前から各地区には競技団体が発足し、昭和51年になると種目別に登録が開始されたことによって、少年団として新たに登録した少年団もあった。現在は、野球、サッカーをはじめ17種目にわたる団が組織されている。
ここに紹介したほか、①ボーイスカウト、ガールスカウト、身体障害者福祉協会、保護司会、遺族会、共同募金会岐阜市支会などの各種団体、②自主防災組織、公民館運営委員会、まちづくり協議会などの地域の連携組織、③食生活改善推進員、いきいき筋トレサポーター及び④歴史研究会、伝統保存会など地域独自の活動団体もある。