命を守るまちづくり

●通過交通に悩む
 地域では、児童の登下校時を見守るボランティア活動が実践されています。雨の日も風の日も、従事されている皆さん、本当にありがとうございます。
 一方、生活道路のはずが、通過交通の幹線道路化し、住民の命を脅かしている道路が見られます。特に、県道安食粟野線の十六グランドから山県市をつなぐ粟野台の団地の南側道路は、狭隘で住宅が密集しているにもかかわらず、ラッシュ時のみならず終日通過交通に悩まされています。中学生や小学生の横断する箇所もあます。安全確保は、岩野田北まちづくりビジョンにも掲げる大きな課題です。

●命を守る
 この春、当該道路を中心に市と現地調査を行い、それを踏まえた地域改善要望を市に提出し、それに基づいてこのほど補足説明を市と地域双方で行いました。今後は、自治会やまちづくり協議会において対策を協議し、地域ぐるみでこの問題に取り組む必要があります。「短期的には当面の安全対策」に取り組むこととなりますが、「抜本的な解決を図るためには、長期的・持続的な取り組み」が必要で、この両面からのアプローチが欠かせません。

●都市内分権に立つ
 とりわけ、抜本的な解決に向けては、地域が地域のまちづくりを主体的に推進する都市内分権の考え方に立って、岩野田北まちづくりビジョンからさらに一歩踏み込んだ、基盤整備も含めた地区全体のまちの在り方について検討し、とりまとめ、提案する時期に来ているのではないでしょうか。
 「山県インターとのアクセス道路整備」を軸として、例えば、豚コレラ以来、さびれてしまっている「畜産センターの再整備」、「薬草園や東海自然歩道の活用」などを総合的に整備する「地域活性化」の視点。緑地が消滅し、農地の宅地化に拍車がかかり、郊外への人口拡散に歯止めがかからない現況を踏まえた、郊外型「都市居住環境の向上」の視点、コミバスなど「現在のインフラも活用」する視点、更には、「岐阜市全体の都市力向上」も視野に、東西南北中央の市内エリア別のまちづくりについて、より具体的かつ実践的な施策の立案です。

●地域だからこそ描くことのできるエリア構想
 命を守るまちづくりの推進…それは「通過交通による命の危険を回避するための個々の安全対策」を市と協働で推進する一方、「通過交通の抜本的な解決を図る」ため、近隣地区とも連携を密にしながら、居住・活動する地域の「エリア構想」をとりまとめる良い機会でもあり、「都市内分権+エリア別マネジメント」に踏み出す絶好のタイミングではないでしょうか。
 「将来、私たちの地域がどんな環境であるべきなのか」、それを描けるのは、ほかでもない、地域の実態を良く知り、地域を愛する地域の皆さんのはずです。

 なお、現在、市が策定している計画には、「岐阜市まち・ひと・しごと総合戦略」(2020~2024年度)、「岐阜市都市計画マスタープラン」(2022~2040年度)、「岐阜市未来のまちづくり構想」などがあります。参考にしてください。

【現地調査の状況】

粟野西地区の通過交通の現況報告・総会

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